シューズの話

シューズの事を色々書いていこうと思っています。

シュー・フィッティング(捨て寸について)

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捨て寸(すてすん)というのは、足をシューズに入れた時一番長い指からの「余裕」のことをいいます。

上の図のように、シューズのつま先の形状によって、捨て寸の長さが違ってきます。

また、つま先の厚みが薄い場合と厚い場合の捨て寸の長さが違ってきます。

それは、指を押さえつけたり圧迫をかけないようにするためです。

シューズを履いて指先が圧迫されず、動かせることができるフィッティングが良いです。

今履いているシューズのつま先を押さえてみたり、指を動かしてどんな具合か確認してみてください。

シュー・フィッティング

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今回は、シュー・フィッティングです。

シュー・フィッティングとは、足にあったシューズをチェックするということです。

よく靴屋の店員さんがチェックをしてくれますが、自分でもある程度の感覚を持って、フィッティングをチェックされた方が良いかなと思います。

上の図は革靴をイメージしたものですが、スニーカーなどでも同じです。

 

A
足を靴に入れる時は、必ず踵をあわせ、靴紐を結びます。
指先に意識がいきやすいですが、踵がフィッティングしてはじめて、足と靴の一体感が生まれます。
足は左右の大きさが異なっていることが多いので、できる限り両足履いて、立った状態で確認します。

B
靴紐はしっかりと締め、羽根の開きを確認します。
2cm-2.5cm程度の開きを目安として、非常に狭かったり、広い場合は、足と靴のサイズが合っているか確認の広い場合は、足と靴のサイズが合っているか確認の必要があるかも知れません。

C
足の親指と小指の付け根(*ボールジョイント)がゆるすぎないか、きつすぎないか確認します。
ゆるすぎると、靴の中で足が動き歩きにくい上に足を痛める原因となります。
またきつすぎると、必要以上に圧迫して足が痛くなることがあります。適度な締めつけが必要です。

D
爪先に10mm*程度以上の余裕があるか確認します。
*靴のトゥ形状によって、捨て寸(つま先余裕寸法)は変わってきます。次ページを参照ください。

E
①指先が圧迫されていないか確認します。
②甲の部分(ボールガース)に圧迫がないか、ゆるすぎないか確認します。
③外くるぶしが当たっていないか確認します。

 

以上です。一度ご自身で試してもらったら嬉しいです。

足の測定とサイズ

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今回は、足の測定位置と方法です。

 

足長=足の長さです。

踵から第二指を直線で結び、一番長い指の位置までを測ります。

 

足囲(ボールガース)=甲周りの長さです。

第一指と第五指の付け根の周回の長さを測ります。

 

足長は、シューズのサイズに当たります。

足囲は、シューズの幅の大きさに当たります。

『25.5 EE』や『26.0 EEE』のように、EE表示されている分です。

 

足長と足囲を測ることにより、<靴のサイズ>表により、自分の足のサイズを確認することができます。一度測ってみると「目からウロコ」です。お試しあれ!

加硫して仕上げます。(3)バルカナイズ製法

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出来上がったばかりのシューズは、ゴムがまだ生で安定していないためシューズごと加硫します。

シューズを台車に乗せ、加硫缶(かりゅうかん)に入れます。

温度120-130℃で約1時間加硫します。

加硫することによって、ゴムの弾性、強度が安定し、アッパーとの接着も強固になります。

加硫が終わればシューズを加硫缶から出し、冷まします。

冷めたらラストを抜き、中敷を入れます。(接着させます)

そして、靴ひもを通しバルカナイズ製法のシューズの完成となります。

つり込みしてソールを貼り付けシューズに仕上げます。(3)バルカナイズ製法

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アッパーをラストに被せて、つり込みます。

アッパーに接着剤を塗ってトゥキャップゴムを貼り付けます。

またアッパーに背着剤を塗って内貼りのテープゴムを貼り付けます。

ゴムのソールに接着剤を塗って貼り付けます。

外貼りの飾りテープゴムを貼り付けます。

トゥガードのゴムを貼り付けます。

これで、一旦シューズは完成しましたが、貼っていったゴムは生のゴムでこのままでは使い物になりません。このために加硫という工程を通して弾性、強度などゴムの性状を改善していきます。

ゴムを貼っていく工程は人の手で行います。いわば手作り品です。

縫製をします。(3)バルカナイズ製法

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昨日裁断した材料の部品を縫い合わせていきます。

表布と裏布を別々にまとめていき、後で表裏縫い合わせていきます。

そして、鳩目を打ち付け、つま先の部品と縫い合わせたら、アッパーの完成です。

材料を裁断します(3)。バルカナイズ製法

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型紙から、材料を裁断します。

アッパーの表材料には綿キャンバス(帆布)が多く使われています。

アッパーの裏材も綿布が多く用いられます。

今回からは、シューズのバルカナイズ製法についてです。

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今回からは、シューズのバルカナイズ製法(=加硫製法ともいいます)についてです。

コンバーズに代表されるような、アッパーが綿布でソールがゴムのバスケットシューズです。

デザイン的にはシンプルですが、手作り感が満載なシュースで、とても味合い深いです。

ソールを貼り付けて完成です。(2)

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つり込んだアッパーに準備したソールの外郭線を描き、

アッパーとソールに接着剤を塗って、接着させます。

これでシューズが出来上がりました。

シューズの接着剤が乾燥したら、ラストを抜きます。

準備した中敷(インソール)を入れます。

そして、靴ひもを通してシューズの完成です。

ソールの準備(2)

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ソールの準備です。

アウトソール部は、ラバーです。

ミッドソール部は、EVAという素材で、モールドを用いて加工します。

アウトソールとミッドソールを接着剤で貼り合わせて、ソールの完成です。

つり込み(2)

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今回のつり込みは、アッパーに中底を縫い付けて、ラストを入れる製法です。

前回のアッパーと中底に接着剤を塗って、アッパーを接着させる方法に比べ、工程的に楽なのですが、型紙作成が非常に難しくなります。

シューズのアッパーを縫製していきます。(2)

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シューズのアッパー材料を裁断したものを縫製します。

つま先、甲部分から縫い合わせてまとめていきます。

次回は、完成したアッパーをつり込んでソールを貼っていきます。